Twitterを見ていたらこんなツイートを発見。
フリーランスのライター、デザイナー、コンサルなどは、お客さん全員に
✅どうやって自分を見つけたのか
✅なぜ選んでくれたかを必ず聞いた方が早い。
売れた理由を明確にする作業。「Facebookで美容に詳しそうなライターだった」
なら、FBで美容情報の発信にしばらく専念する。
— おおき/SEOコンサル (@ossan_mini) 2019年1月15日
そういえば自分もフリーランスになった直後、自分自身の「SWOT分析」をやってみたけど、実際にお会いしたお客様に「私にお問い合わせしてくれた理由」を聞くと、
『え?そんな理由?』
っていう
『自分が思う「強み」とお客さんの「期待」が違うことって、結構あったなぁ』
と思いだしたので、少しだけで絡ませていただきました。
売れてる理由を想像してるだけで調べてない人が多いので、もったいないなと思ったりしてます。
— おおき/SEOコンサル (@ossan_mini) 2019年1月15日
実際にどんな違いがあったか、自分自身の振り返りを含めて書いてみます。
フリーランスになった直後「SWOT分析」をやってみた
そもそも自分の「SWOT分析」をやった切っ掛かけは、お客様にリスティング広告の話をするときに『SWOT分析は大事ですよ』と伝えることが多いので
『せっかくなら自分自身(リスティング広告運用のフリーランス)をお題にした「SWOT分析」の例を用意しておいた方が説明するのも楽かなぁ』
といった感じで気軽に作りました。
↑記事の中では偉そうに長々と書いていますが、「SWOT分析」自体は30分ほどで作りました。
「SWOT分析」は「戦略」=戦い方を略す
マーケティングには「戦略」と「戦術」があって、
『SWOT分析は「戦略」だ!』
『「戦略」なき「戦術」に勝利なし!』
みたいな話もよく聞きますよね。
私も研修の際によくこのセリフを言ってます。
ただ「戦略」は字のごとく『戦い方を略す』なので、
『「SWOT分析」は時間をかけずに、大まかに略した「戦い方」が分かる程度のもので良いよ』
も合わせて伝えています。
この後に書いていきますが、どんなに時間をかけて「戦略」を立てても、半分は当たらないから!
「戦術」には全然悩んでいなかったよ
よく他のフリーランスの方から
『どうやって集客しているんですか?』
と聞かれることも多いのですが、正直なところ「集客方法(戦術)」には全く悩まなかったです。
そもそもリスティング広告の運用者なので
『LP作ってリスティング広告を出せばいいじゃん!』
って考えが強かったですね。(実際は1度もリスティング広告を出していないですが…)
後は「電話営業」や「メールアタック」、「異業種交流会の参加」などなど、お客さんを集める手段はいっぱいあるので、あとは試してみるだけだなといった感覚でした。
はっきり言って「集客に悩んでる」というフリーランスは、ただ単に「手を動かしていない」だけです。
「集客(営業)」や「事務処理」も含めて「フリーランスの仕事」です。はい。
「SWOT分析」を元に最初に立てた方向性(戦略)
1年ぶりに自分で作った「SWOT分析」を見返すと、なかなか恥ずかしいものですね…
当時はこんな感じで作りました。
施策として全く実施していないこともありますが、当時考えていた「戦略」はこんな感じです。
その2:士業でのインハウス運用経験をウリにする(士業案件を取りに行く)
その3:代理店からの「2次請け案件」を狙う
その4:少額案件(月額30~50万円ぐらいの予算)を狙う
その5:過去の職場の同僚や、知人からの依頼は全て断る
実際に「お問い合わせしてくれたお客様の内容」はどんな感じだったか
当たった点は
・士業でのインハウス運用経験をウリにする(士業案件を取りに行く)
・過去の職場の同僚や、知人からの依頼は全て断る
外れた点は
・少額案件(月額30~50万円ぐらいの予算)を狙う
です。
当たった点1:フリーランスの「信頼性の無さ」をいかに払拭するか
これ、メチャクチャ大切ですね。
残念ながら世の中には「無責任なフリーランス」も多いので、初対面の人から仕事を依頼してもらうためには「信頼できるか」が重要です。
実施した施策としては
その1:独自ドメインのメールアドレスとホームページを持つ
ホームページが無い&連絡先メールアドレスが「Gmeil」のフリーランスが多すぎですね。
企業側から見たら不安でしかないですよね。
その2:プロフィールページの充実
ホームページを持っていて、GAをちゃんと見ているフリーランスの方なら分かるかと思いますが、問合せ発生に最も寄与するページは「プロフィールページ」です。
プロフィールページで工夫した点は色々ありますが、基本は「実名」と「顔写真」の公開です。
また、元々勤めていた広告代理店は、そこそこ有名な会社でしたが、プロフィール上では伏せています。これはワザとです。
その他の「細かな工夫」はまた別の機会に書きます。
その3:ブログを書く
ブログを書くと
『そのやり方(考え方)は違う』
とか
『間違った情報を広めるな』
とか、批判されることも多いです。はい。
なかなか「ブログでの情報発信」って勇気がいる作業ですが、とはいえ情報発信しなければ認知もされないので、フリーランスの方は頑張って「ブログを更新」した方が良いです。
私がブログを書くときに気を付けていることは
『このやり方が正しい』
という書き方ではなく、
『こんなやり方もありますよ。たまたま上手くいっただけかもしれませんが』
という事例の紹介というスタンスで書いています。
ちなみに私が好きなリスティング広告のブログは、樋爪さん(@yasuyuki_ad)が書かれている「運用型広告研究所」です。

その4:費用や運用内容を明確にする
費用については、
『「広告出稿額の20%が手数料」というビジネスモデルがどこまで続くか?』
ということも踏まえていますが、
・最低契約期間:無し
・手数料:固定手数料(出稿金額が増えても、工数が増えなければ手数料はそのまま)
アカウントについては
・契約終了後も使っていただいてOK(契約を終了してインハウス運用に切り替えも可能)
を実施することで「フリーランスに依頼するリスク」を軽減しています。
まぁ
『今の案件全部が手数料20%だったら、毎月BMWを買えるよな』
と思うこともありますけどね。
いわゆる「商売下手」ですな。
その5:「リスティング広告 フリーランス」で検索されたときに、オーガニックで1位に表示されるようにする。
これは元々SEOもよく分からなかったので、最初から狙っていた訳ではないのですが、ある時期からオーガニック検索で5位ぐらいに表示されるようになったので、
『なんとか1位に表示できないかな』
と、Twitter上でアフィリエイターさんのSEOテクニックを漁りながら、頑張って1位に表示されるようにしました。
「リスティング広告 フリーランス」自体の検索数は少ないので、1位に表示されてもアクセス数も少ないです。
もっと言うと「リスティング広告 フリーランス」で検索している人は、
『リスティング広告の仕事を探しているフリーランス』
だったりして、案件に繋がることは少ないです。
それでも「リスティング広告 フリーランス」でオーガニック1位に表示されることで、お客様からの信頼度がグーンとアップします。
「リスティング広告 フリーランス」でオーガニック1位になってもアクセス数は月30ぐらいしかない。
でも人と会ったとき
「私の詳しいプロフィールは『リスティング広告 フリーランス』で検索すると1位にサイトが表示されますので後で見てください」
って台詞が効くのよね。これが信頼度UPになる
— 🎄薬剤師求人PRO💊ヤクプロ (@89314pro) 2019年1月7日
ただ残念ながら19年1月現在、「リスティング広告 フリーランス」で検索すると、私のサイトはオーガニック2位に落ちてしまいました。
皮肉なことに、私のサイトを抜いて1位に表示されるは、この「SEMパフェ」です…。
当たった点2:士業でのインハウス運用経験をウリにする(士業案件を取りに行く)
これは特に何か施策を行った訳ではないのですが、私のプロフィールを見て、「士業(税理士やクリニック)の問合せ」や「インハウス支援の相談」が多く来ました。
「士業案件」の問合せが多いのは、元々は法律事務所でインハウス運用をしていたから。
「インハウス支援」の問合せが多いのは、そもそも「インハウス支援」を実施している代理店が少ない&実施していてもサービス費用が高いからです。
ただ自分もインハウス支援をやってみて分かりましたが、サービス費用が高いのは仕方ないかなと思います。通常の運用代行に比べて、工数は3~5倍かかりますので。
当たった点3:過去の職場の同僚や、知人からの依頼は全て断る
独立直後は「フリーランスになった」という噂を聞いて、元同僚や知人から仕事の相談が来ます。
ただ、どうしても「独立直後は仕事が無い」という足元を見られて“お友達価格”だったり、パワーバランスが相手寄りになることが多いです。
また、自分側に「断るカード」が持てるまでは知人に頼りたくなかったので、私の場合は全て
『実は案件が多く来ていて、今は受けられないんです。ただこの先、案件が少なくなって困ってしまったときは、ぜひ受けさせてください。』
と言ってお断りしていました。(実際は超ヒマでしたが!)
外れた点1:代理店からの「2次請け案件」を狙う
元々勤めていた広告代理店では『総合代理手の2次請け運用』を専門にしていたチームに所属していたので、代理店と一緒に動くことは得意なことでした。
実際、代理店からの下請け相談は多くありましたが、直請けに比べると「クライアントと直接コミュニケーションが取れない」や「マージン折半」など、割に合わない相談の方が多いので、結局は「直請け」の案件しか運用しないようになっていました。
ただ「総合代理店じゃなければ扱えない案件(クライアント)」もあるので、もう少し余裕が出来てきたら、割に合わなくても「2次請け」を積極的にやっていこうかなとも思っています。
まぁ19年1月現在は「お問い合わせフォーム自体」を消していますが…。
外れた点2:少額案件(月額30~50万円ぐらいの予算)を狙う
フリーランスになってみて分かりましたが、「まずは小額でリスティング広告を試してみよう」というお客さんは、なかなか「フリーランスに直接依頼する」という発想は出てこないようです。
基本的には
・安心できる正規代理店に依頼する。
または
・クラウドソーシングを使って安い単価の運用者を探す。
のパターンが多いです。
どっちも失敗したときのリスクが少ない(言い訳ができる)ですからね。
運用代理店を探す担当者としても、
『ちゃんとした代理手に頼んだ』
や
『安いフリーランスだから仕方ないですよ』
という言い訳がしやすいんですよね。
実際のところ、どんな案件の問合せが多いのか?
ザックリですが、こんな感じの問合せが多いです。
・問合せする方:代表や経営者
・問合せ理由(運用代行):何社か有名な代理店に依頼したが上手くいかない。
⇒私のプロフィールに「勤めていた代理店名」を載せていない理由がコレ
・問合せ理由(インハウス支援):担当者が1人しかいないのでサポートが欲しい。
代理店も人手不足で、利益確保のため『最低出稿金額:月額200万円』という会社も増えてきました。
そのため「月額100~300万円」の広告運用に
・クライアント⇒こんなに予算を出しているのに何で対応が悪いの?
の歪みが生まれていて、結果「試しにフリーランスに依頼してみようか」になっています。(私のお問い合わせでのケースですが)
そのため、「月額50万円」よりも「月額100~200万円」の相談が来やすいように、ホームページの内容など細かなポイントを修正しました。
問合せ理由で意外だったもの
お問い合わせフォームを閉じるまでは、毎月3~5件ほどの問合せが来ていました。
その中で『こんな理由で問い合わせたの?』と、自分が想定していなかった問合せ理由をまとめます。
事業所の最寄り駅が「田町」だったから
私がフリーランスだからかもしれませんが
『会社と近いから何かあったときに直ぐに会えそう』
という理由で問い合わせてくれた方がいました。
まぁ何かあったときは「チャットワーク」で十分解決できるんですけど、まだまだ「会いやすいかどうか」は大きな要素なんだなと感じました。
クラウドソーシングのサービス上で名前を見つけたから
『クラウドワークスのプロフィールを見て、名前で検索して直接問い合わせました』
というケースがありました。
実際「ランサーズ」とか「クラウドワークス」に実名で登録しているフリーランスって少ないんですよね。
意外とこんな経路もあるんですな。
サイト制作やSEOにも強そうだから
私もなぜか分かりませんが「リスティング広告 〇〇〇(色々なキーワード)」で検索すると、自サイトがそこそこの順位で表示されるんですよね。
あと「SEO検定2級」という、実務にどこまで役に立つか分からない資格も取っているので
『SEOにもすごく力を入れてますね』
と言われたことがあります。
もちろん
『残念ながらSEOは全くの素人です。Twitter上のアフィリエイターさんがツイートしているやり方を真似しているだけです。』
とお伝えしています。
ほんとに素人なので。
まとめ
集客に困っているフリーランスの方は
・まずはサックリと「SWOT分析」をやって、自分自身の強みや売り方を考える。
⇒世の中に広告代理店やフリーランスは沢山あります。その中から「自分を選んでもらえる理由」を考える。
・独自ドメインで自分のホームページとメールアドレスを持つ。
⇒『フリーランスだから』を言い訳にして、企業が当たり前にやっていることを疎かにしない。
・お問い合わせしてくれたお客様に『どうして私にお問い合わせしたのですか?』と理由を聞く。
⇒自分では気づかなかった強みや売りに気づける。
を繰り返すところから始めてみてください。
最低限、生活できるだけの案件は集められるかと思います。
>>>【フリーランス】ゼロから独立した1年目の収入【SEM】

ただ、フリーランスは「良いサービスを提供できればOK」という訳ではありません。
フリーランスは「集客⇒営業⇒契約⇒サービス提供⇒入金確認⇒経理処理」までが仕事です。
またフリーランスとして生き残るためには、どんなにスキルや知識があっても「自力で稼ぐ力」が必要です。
そして残念なことに、たとえ月に100~200万円の利益が出ていたとしても、精神が安定するどころか
『自分のミスで全ての契約が切れたら、一瞬で200万円を失うんだよな…』
と、額が増えるにつれプレッシャーも増えます。
逆に
『月200万円まで達成したから、このまま行けば安心!』
と考えているフリーランスは要注意です。
フリーランスが『このまま行けば!』なんて考えてはいけません…
こんな素敵なフリーランスライフを、ぜひエンジョイしてください。
最後に私の大好きなツイート。
フリーランスの世界へようこそ!ここから先は全て地獄だ!
これからのお前の至上名目は「稼ぐこと」だ!
ご大層な大義名分なぞ不要!稼がなきゃ何1つ言葉も通らない世界へようこそ!— masaki (@4_5matworks) 2018年9月27日